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《EQの実践者インタビュー》

人生も、仕事も、いわゆる一般論では語れない。
自分を見つめ、本当に大切なものに気づく経験が人間の幅を広げる。
その入り口に、EQという扉がある。

イーキュア株式会社 人材紹介・人材コンサルタント チーフ
日本生産性本部認定キャリア・コンサルタント
河村 智成

  • EQPCプラクティショナー
  • EQACアセッサー
企業におけるEQ導入キャリアカウンセラーの事例

長野県に拠点を置き、地域に密着した総合人材コンサルティング事業を営むイーキュア株式会社。
人材紹介、ヘッドハンティング、再就職支援、人材教育など、幅広い事業を展開するなか、高校、大学等の教育機関と連携し、EQを活用して実施するキャリア教育が注目を集めています

河村智成さんはキャリア・コンサルタントとして生徒・学生への講義やキャリア支援を担当。可能な限り若いうちにEQに出会い、自らを深く考察する視点や方法を知って、一度しかない人生を充実したものしてほしいと語ります。

授業にEQを導入すると生徒・学生の何が変わる?

EQを高校・大学の授業で

長野県内のいくつかの高校、大学の授業において、EQの理論を学ぶ授業を展開しています。学校教育におけるEQは、感情的なプレッシャーや緊張に弱い生徒・学生が、それに耐える能力を高めたり、社会性を向上させて学校内外における対人関係に生かす力を身につけたりするのに効果的です。

生徒や学生に向けてプログラムを実施するのですが、SEIリーダーシップレポート結果を用いて自己理解するところからスタートします。「自分を深く知る」という初めての体験に、ほぼ例外なくすべての生徒・学生が真剣になって取り組んでくれますね。

スポーツのモチベーションを高める

EQ導入事例

具体的な例として、スポーツに力を入れている学校で、トレーニングのモチベーションを高い状態で維持したり、競技のパフォーマンスを高めたりするのに、EQが多いに役立っています。
緊張のメカニズムを理解し、EQによって自らの感情をバランスよく発揮する力を身につけることで、「緊張してはいけない」「本番で失敗したら3年間が無になってしまう」といったプレッシャーから開放され、のびのびと本番に臨めるようになるのです。それまで練習で積み重ねてきたことを、一人ひとりがパフォーマンスとして発揮できるようになるわけです。

さまざまな場面でパフォーマンスを発揮

プレッシャーのなかでも高いパフォーマンスを発揮できるようになるという点で、EQの開発は、さまざまな試験や就職面接などの場面でも実力発揮に役立ちます。また、自分が将来どんな方向に進みたいのかを検討する進路選択の場面でも、自ら主体性を持って進路を選び、自分の言葉で自分の思いを伝えるのに、EQが大いに役立ちます。

EQの授業は一般的な講義とは異なり、生徒・学生が自分自身と向き合う時間を持つ機会です。それをサポートするのが講師の役割。生徒や学生のグループに加わり、彼ら自身がポジティブに変化していく様子を見守りながら、私自身も一緒に成長している気がします。

求職側・求人側双方のミスマッチを回避するために

就活も自分を深く知るところから

現代は、大学生の就職活動を支援するツールやシステムが無数にあり、企業も大学生もそれを基準に活動を行っているようです。
その結果、学生の大半はインターネット上に掲載されている一般論的な心理テストや適性診断で自分を判定し、掲載されている企業情報だけを見て「自分に合う」企業を探します。一回しかない人生で、一生を左右するかもしれない就職を、そんなに安易に決めていいとは思えません。

EQ検査による自己の探求と、そこからのEQの能力開発は、ある意味、非常に手間のかかるアナログな作業です。
しかし志を持って一人ひとりの思考、感情、価値観、仕事観などに寄り添い、キャリア形成の手助けをするのが私たちの役目と意識し、現場に臨んでいます。

意外に低い内発的なモチベーション、楽観性の発揮

これまで長野県内の多くの学生さんにSEIリーダーシップレポートを活用してきました。全体に「共感力の活用」のEQコンピテンシーが非常に高い一方で、「内発的なモチベーション・楽観性の発揮」が弱いという傾向が顕著です。この結果が地域性や年齢的な特性に起因しているかどうかはわかりませんが、いずれも、これまでの自分を振り返ってみて本人が「なるほど」と感じることがあるようでした。

自分を振り返って感情を理解

たとえば「内発的なモチベーション」については、今まで趣味やこだわりを一度も持ったことのない人は誰一人おらず、そのときの自分の気持ちを振り返ると「ワクワクしながら取り組んでいた」という答え。今は、そう感じるものを見つけられずにいることに気づくわけです

また、ふだんの生活の中で、熱烈に夢を追いかけるという経験をしていないために、「○○をあきらめない」「きっとできる」という感情に行き着いていないケースが多いのです。仕事探しや企業選びも自らの夢とは結びつかず、生活のため、家族の安心のため、といった理由に落ち着いています。これが自分の可能性を信じたり、展望を見出すといった「楽観性の発揮」の弱さにつながっているのでしょう。

ミスマッチが起きにくい就活とは

同じ企業、同じ仕事を選んだとしても、自分がワクワクする感情や、あきらめずに継続していく意義を見いだせなかったら、仕事を続けるのは苦しくなっていくのが目に見えています。就活では、採用されるためのテクニックを身につけるのではなく、自身が何にワクワクするのか、どんな夢があるのかを確認し、面接などでそれを自分の言葉で伝えることこそを磨いてほしいと考えています。

採用側も、概要や条件のアピールに終始せず、事業への思いや人へのこだわりを学生にダイレクトに伝えることで、双方のミスマッチが回避されるのではないでしょうか。

EQの考え方は社会に出てからもプラスに

キャリア・コンサルタントとして

私はキャリア・コンサルタントとして、社内の他のスタッフとともに若年層のキャリア支援や、人材紹介、企業の新卒者研修・リーダー研修などにも携わっています。ここでもEQはきわめて有用だと実感しています。

社会にはいろいろな世代、価値観の人がいて、それぞれに自分が生きてきた時代の感覚や価値観をベースにコミュニケーションを図っています。今20代の若者たちは、これまで何かに対して真剣に向き合ったり、激烈な競争にさらされたりすることなく成長してきた世代です。それが社会の大半を占める、いわゆる大人たちの価値観と初めて直面し、混乱をきたしてしまう例が後を絶ちません。ところが、EQを知り、「感情」にアプローチする視点を持つと、混乱の訳や対処の方法が見えてくるのです。

EQで自分自身が変わった

実をいうと当初、私は個人的にEQそのものに懐疑的な思いを抱いていました。
しかし、シックセカンズのEQモデルは非常に素直に受け入れることができましたし、その視点を持つことで、私自身が大きな変化を遂げました。

人見知りでコミュニケーションベタと認識していた私が、今は、コミュニケーションを業務の中心とする仕事に就いているのですから。こうした経験も踏まえながら、今後も、EQを活用することの有用性を多くの企業や教育の現場にアピールし、実際に活用して地域の皆さんの資質向上に役立てていきたいと考えています。

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