田辺康広のKnowledge Magazine

EQとセールス部門

Vol.005 2011年12月15日発行

従業員一人ひとりが感情知能の存在を知り、それらの能力に意識を向け始めると、
顧客への行動に変化が表れます。
そしてその効果として、顧客ロイヤリティが向上し、
売上高の増加に結び付くことが証明されています。

フランスに本部を置く、世界的化粧品企業であるロレアルでは、
営業部門において特定の感情コンピテンシーに基づいて採用された職員の方が、
過去の標準的な基準によって選ばれた職員よりも
売り上げ成績がはるかに高くなるケースを示しています。

金額にして、年間91,370ドルも多く売り上げ、
総収入は2,558,360ドルの増加となりました。

ポジティブ心理学の第一人者であるマーティン・セリグマン博士は、
生命保険会社のメットライフ社で保険販売員の調査を行いました。

セリグマン博士は、シックスセカンズの感情知能モデルでも示している
「楽観性」というコンピテンシーが販売員には重要だと考えました。

販売員はたいていの場合断られるケースが多いため、
数回、断られても「まだ可能性がある」という感覚が持てないと、
すぐに営業訪問をあきらめてしまうことになるということです。

そのため、メットライフは楽観性のコンピテンシーレベルに基づいて
販売員を採用することにしました。

結果、楽観性の高い販売員の売上高は、
他の販売員の売上高を37%上回ったのです。

感情知能が登場した初期のころ、
アメリカン・エキスプレス・フィナンシャル・アドバイザーズ社
現アメリプライズ・フィナンシャル社は競争優位をもたらす
差別化要因を探していました。

ケート・キャノンとフレッド・ラスキンは他のコンサルタントとともに、
3日間の感情知能を向上させるプログラムを実施しました。

フィナンシャル・アドバイザーたちが、今まで以上に
自分や他者の感情(気持ち)を察することができるようになることを
目標としたしたプログラムでした。

翌年、研修を受けた人の売上高は、研修を受けなかった同僚よりも
2%上回る成績を示しました。

皆さんには2%は小さいと感じるかもしれませんが、
たった3日間のプログラムにより
ほぼ永続的に2%の収穫が得られることとなったのです。

長期的視点においてその大きさを認めた同社は、
EQ研修を全社に拡大させることとなったのです。

100人、そして1000人の従業員がそれぞれ2%の売上を
今まで以上に伸ばす事になったらそれはとても大きな効果となります。

過去のメールマガジンでご紹介してきたシェラトン、ロレアル、
メットライフ、モルガン・スタンレー、アメックスの事例からわかるように、
従業員の感情のスキルの高さが、
顧客の感情に重要な影響を与えるということです。

そしてその感情が顧客ロイヤリティを生み出すか、
離れていくかを決めてしまうということです。

「人々はあなたが言ったことを忘れたとしても、
あなたのおかげでどんな気持なったかは忘れない」
というのがその理由でしょう。(カール・W ・ベックナー)

従業員一人ひとりが、感情のもたらす貴重な情報やエネルギーを
認識し最適な行動選択に活用できるようになれば、
組織は顧客ロイヤリティという非常に貴重な資産を獲得することができるのです。

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