田辺康広のKnowledge Magazine

業績を出す風土 その2 -後編-

Vol.011 2012年7月26日発行

従業員調査をうまく実施すると、偏りのない意見を集めることができます。
シックスセカンズが提供する組織風土診断プログラム・風土評価プログラムは
経営幹部が従業員と再びつながるために、組織風土の改善領域を特定するために
設計されたプログラムです。

開発のために集められたデータを検証し、妥当性を確認してきました。
このアセスメントを「バイタルサイン」と呼ぶのは、指で脈をはかるように、
リーダーが組織の実情を実感をもって正確に把握するのに
役立ててほしいという願いを込めた名称です。

組織風土を理解できると、リーダーは部下の心を捉えることができます。
結果を熟考し、洞察を得ることで、自分とメンバーの人間関係を構築することに
役立つだけではなく、組織改善戦略の方向性を決定する際にも、
より効果的な意思決定に役立てることができます。

シックスセカンズの組織風土診断プログラムでは組織風土を
6つの側面から調査します。

1:アカウンタビリティ
組織内のメンバーがどれだけ、自分やみんながコミットメントを
していると感じているか。
彼らはモチベーションや責任感を持って物事に取り組んでいるかの程度。

2:コラボレーション
他者とどのくらいうまくコミュニケーションをとり情報共有をしているか。
一緒に問題に取り組み解決を図ろうとしているかの程度。

3:リーダーシップ
組織内のメンバーはリーダーのために、どの程度コミットしているか。
組織全体でリーダーやリーダーシップをどう認識しているかの程度。

4:連帯
組織が打ち出したミッションとその実践に、人々はどのくらい関与しているか。
組織に帰属している感覚を持っているかの程度。

5:順応性
人々は変化を求めているか。そして変化に適応する準備ができているか。
そのためのツールはあると思っているかの程度。

6:信頼
組織やリーダーに対し信頼感を持っているか。
最善を尽くす代わりに、時間を浪費していないかの程度。

■実態がわかった!
改めて考えてみましょう。
組織風土がどれほど重要なのか?
私たちの研究では、「信頼」の側面だけでも
高業績と低業績の差異の46%を予測するという結果を得ています。
顧客サービス分野では、「信頼」によって37.9%が予測されることが分かりました。
6つの側面から調査した風土要因に関する結果をまとめると、次のとおりです。

・顧客サービスの46%を予測する

・業績の28%を予測する

・離職の45%を予測する

言いかえると、ミッションの実現や財務的成功を達成するためには、
組織風土の改善が大きく貢献する可能性があるということです。

シェリー・ソントンは、シックスセカンズが調査した
ヘルスケア業界の企業のCOOです。
部門間やマネジメントとライン間に大きなギャップがあることを
直観的には理解していました。
私たちは組織風土診断プログラムを用いて問題につながる組織風土要因を
定量化して彼女に示しました。
この調査を有効なものとするために、最初に、私たちは従業員の10%を
ランダムに選んで一対一のインタビューを行いその後、各拠点を訪問して、
ソントンと現場のリーダーたちと「全員参加」の会議を開きました。

会議の目的のひとつには、みんなの意見や感覚は組織のトップにまで
伝わっていること、そして経営トップたちもその結果に真摯に
傾聴していることを知らせることが含まれていました。

ソントンは「組織風土診断プログラムのプロセスそのものが
組織変革へ向かうことに役立ち、実際、従業員たちは
自ら変革のためのワークショップ等へ参画するケースが増えた」
と、バイタルサインプログラムを評価しました。

実際、各チームは他チームと結果を共有することで、
自分たちの意見や感覚を上司や経営トップに「届いている」と感じ
職場の雰囲気の改善に自ら参加しようと思うようになったのです。

組織風土を測定し、アカウンタビリティとコラボレーションの領域を
改善する必要性を発見した私たちは職場のリーダーたちに対して
自らの「感情知能」を用いてスタッフたちと連帯意識を持つことに取り組みました。
各部所を歩き回り、現場のスタッフとランチをとることだけでは
不十分だったからです。

連帯感を持ちたいという明確な意思表示と具体的な行動の両方が必要でした。
ソントン自身もシンプルな戦略を実行しました。

メンバーのの話を聞き、メンバーのニーズを理解し、
そのニーズを満たすための取り組みを実行し、そして、
そのことをメンバーに伝えるように心がけたのです。

また、改善への取り組みを効果のあるものとするためには、
メンバーの感情に注意を向け、理解してあげることも重要でした。

例えば、仕事や顧客を大切にしている従業員は良いアイデアを持ち、
仕事にコミットし、チームの一員として、自分の意見をリーダーに聞いてもらいたいと
思っていることを理解し、また理解していることを
相手にも伝えていくことを実効しました。

エグゼクティブ・チームに対する研修、コーチング、取り組みから十一ヵ月後、
同社の売上高は25%以上の増加を示しました。
また、事故の件数、営業コストは大幅に減少しました。

私たちがやったことは、マネジメントチームが各自の感情知能を開発・活用を通じ、
組織の感情や風土の理解を深め、部下と連帯意識を持てるよう手助けしたことです。

そして、この結果は、最終利益を改善させるに至ったのでした。

“At the Heart of Leadership”
Joshua Freedman forward by Peter Slovey より (田辺 康広 訳)

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