EQコミュニティマガジン

EQデータ分析から見えてきた日本の課題(1)

vol.18 2018年4月1日発行

シックスセカンズジャパン データ分析センターフェローの三森です。

今回は、2017年12月に開催されたEQカンファレンス2017において、シックスセカンズ社のグローバルEQ検査「SEI」のデータ集計、分析した結果をデータ分析センター(大原、三森)から報告させていただいた内容をもとに、

「EQ(SEI)データ分析から見えてきた日本の課題」

についてポイントを少し整理してお届け致します。

データ分析の結果において特に着目したのは次の3点です。

1. EQ総合値に見る日本人の全体傾向について
2. ブレイン・ブリーフ・プロファイル(BBP)データ分析に見る「人材の多様性」について
3. SEIによる年代、役職別のEQ総合スコアについて

本日の回より3回に分けてお届けしてまいります。

日本人のSEI受検データも1万件を超えてきました。今回ご紹介するデータは、2015年10月〜2017年9月までにSEIを受検くださった日本人6,750件が対象です。

それでは、全体から見てみましょう。
図1をご覧ください。この図に描かれている山なりの曲線は、正規分布(世界中の受検者を母集団として導き出した時の値のばらつき具合。簡単に言い換えれば世界基準)です。棒グラフが日本人受検者の分布です。EQ総合スコア「75」の未開発レベルに約4分1以上が分布しています。この正規分布から言えることは日本人受検者のEQ総合スコアの結果が未開発レベルに多く偏っていることがわかります。

図1

日本人は「自己認識」の自己評価が低い?

次に図2、3、4では、SEIの3つの探求領域について日本人受検者の分布と正規分布を比較しています。
図1同様に、棒グラフが日本の分布、山なりの曲線が正規分布です。

3つの探求領域とは、シックスセカンズ社がEQ実践・開発モデルとして示している3つの領域の事です。

シックスセカンズ EQ 3つの探求領域

3つの領域の中でも特に未開発レベルに偏っているのはK:Know yourself(知る:自己認識)は、感情に対する知識や自己認識力を問う領域です。残念なことにこのデータが示している日本人受検者の特徴は、世界基準に比べ「自分は感情に対する知識や自己認識力が弱い」と自己評価をしていることを意味しています。

EQ総合スコア、EQ活用の3領域のデータから世界基準に比べ日本人のEQ の自己評価が低い傾向にあり、残念ながら、まだまだ日本ではEQは「未開発」「開発途上」ということがわかります。あまり嬉しい結果は得られませんでした。

日本人EQ

皆さんはこの結果からどのようなものを感じ取ったでしょうか?

わたしたちが、自己認識力が弱いとどうなるのでしょうか。
「自分はどのように、なぜ働くのか」という自分の思いを巡らせるには、スタートラインとして「自分は何を感じ、それはなぜそう感じるのか」という自己認識力を高めておくことはとても重要です。
人生100年時代と言われています。自分がどのような働き方・生き方をしていきたいのかと「自分を捉え・問う力」が弱いと自分のキャリアを迷走してしまうことにもなるでしょう。
EQは私たちの「感情からのメッセージを適切な思考や行動に結びつける能力」です。今回のSEIデータからEQ能力を開発することの必要性や重要性をもっと多くの皆さんにお伝えしていきたいと強く思いました。

さて、次回は脳の嗜好性(捉え方のクセ)を可視化する検査ブレイン・ブリーフ・プロファイル(BBP)のデータ分析に見る「人材の多様性」についてお届けしていきます。

シックスセカンズジャパン データ分析センターフェロー
三森 朋宏

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