感情だけでは儲からない。でも感情なしでは儲からない。
by : たくらみ屋(株式会社こきょう)|森本 繁生 |
2025年4月10日 |
※この記事は、シックスセカンズ認定資格者として活躍するパートナーの皆様による、実践事例やEQ活用のヒントを紹介する記事です。
感情が発するメッセージを読み解く
EQの基礎講座を開催するようになってから「感情って儲かるの?」という質問を受けます。
この問いかけ自体がなんだか感情をモノとして売っているような違和感がありますけどね。でもこの際、そんな平たい捉え方ではなく、ビジネスにおいて感情の役割をどう考えるかという本質的な問いとして考えてみたいと思います。
職場の会議などでは、多くの人が感情を出さないようにしています。特に年配の方ほど、会議では感情を閉ざす傾向があります。
しかし、実際には「あいつ腹に何か持ってる」とか「虫の居所が悪そう」と言われるように、相手には伝わっているものです。不機嫌さや機嫌の良さは、抑えようとしても表れてしまうものです。
例えば、怒りという感情が生まれる時、それは「自分が大事にしているものがないがしろにされている」ことを教えてくれているんです。時間に厳格な人が、時間にルーズな人に対してイライラするのは、自分が大切にしている価値観が侵されていると感じるからです。
感情が発するこのようなメッセージを理解することがEQの重要なポイントなのです。
感情の抑制はビジネスの大きなボトルネック
感情のエネルギーは人間の力の半分以上を占める根源的なものです。思考力や行動力と並んで、感情は私たちのエネルギーの源泉となっています。この感情を抑制していると、それがボトルネック(制約条件)となり、本来の力の半分以上を使えないことになります。
感情豊かな組織では、社員も社長も含めて気兼ねなく雑談し、楽しいコミュニケーションの中で必要な情報交換がしっかり行われています。こうした組織では感情のエネルギーがしっかり働いており、新しいことを学んでも実行に移すスピードが速いのです。
世間では「自律的集団」や「ティール組織」と呼ばれる、社員が生き生きと働く組織がありますが、私はこれを「感情が滞ることなく流れる組織」と捉えています。このようなエネルギーの源がしっかり動いているところでは、どんな良い理論を持ち込んでも機能しやすく、素早く実行に移せるのです。
感情は思考と行動の土台!
今日行った、「EQ基礎講座(Unlocking EQ)」の最後に、ある参加者が描いた図が印象的でした。それは下から上へ「Feel(感情)→Think(思考)→Act(行動)」という流れを描いたものでした。感情を土台として、その上に思考と行動があり、最終的に「ハッピー」へと至る構造でした。
この方は、今までFeelとThinkの間に線を引いて分断していたことに気づいたと言います。つまり、感情という土台なしに、言語化や行動だけを行っていたということです。これはまさに「砂上の楼閣」のような状態だったのです。
ビジネスの場面では、思考と行動だけで動いていることが多いのですが、そもそもの熱源となる感情がなければ…記事全文はこちら≫「感情だけでは儲からない。でも感情なしでは儲からない。」
たくらみ屋(株式会社こきょう)
森本 繁生
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