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疲れているのに、なぜ休めない? EQの視点で考える「7つの休息」

by : Patty Freedman, Six Seconds Global  | 

2026年9月14日 | 

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「疲れているから、今日は早く休もう」
そう思っているのに、なぜか頭の中では仕事のことを考え続けていたり、スマートフォンを見続けてしまったりすることがあります。身体は休んでいるはずなのに、なんとなく休まった感じがしない。
私自身、長年「どうすればもっと上手に休めるのだろう」と考え、睡眠の質を高める方法やさまざまなツールを試してきました。ところが、休息を意識すればするほど、「ちゃんと休まなければ」という新たなプレッシャーが生まれることにも気づきました。もしかすると、休息とは「うまくやるもの」ではないのかもしれません。では、私たちが本当に休むために必要なことは何なのでしょうか。

原文:Patty Freedman
抄訳・編集:Six Seconds Japan

休息は「何もしないこと」ではない

休息というと、まず睡眠を思い浮かべるかもしれません。もちろん睡眠は、身体や脳を回復させるために欠かせないものです。一方で、私たちに必要なのは睡眠だけではありません。忙しい一日を過ごしたあとには、身体だけでなく、感情や思考にもさまざまな負荷が残っています。
少し立ち止まる時間があることで、私たちはその日に経験したことや感じたことを整理し、次の行動へとつなげることができます。
Six Secondsでは、成長をEngage → Activate → Reflectというサイクルで捉えています。目的を持ってEngageし、そこで得た力をActivateする。私たちは、この二つには比較的慣れています。 一方で、行動のあとに立ち止まるReflectは、「時間に余裕があればするもの」になりがちです。行動し続けるだけでは、経験は十分に整理されません。振り返り、回復する時間があってはじめて、経験から得たものを次へ活かすことができます。
休息は、成長を止めるための時間ではなく、次の一歩へ向かうための時間でもあるのです。

私たちに必要な「7つの休息」

では、どのような休息が必要なのでしょうか。
Saundra Dalton-Smith博士は、休息には複数の種類があると 紹介 しています。
「疲れたら眠る」だけでは回復しないことがあるのは、私たちが消耗している場所が一つではないからかもしれません。

1.身体的な休息 ― Physical Rest
睡眠をとる、横になる、ストレッチをする、ゆっくり呼吸する。
身体にかかっていた力を少し抜くための時間です。
忙しいと、身体の緊張に気づかないまま一日を過ごしていることもあります。
まずは身体がどのような状態にあるのかに気づくことから始まります。
2.感情的な休息 ― Emotional Rest
「大丈夫なふり」をいったんやめるための時間です。
周囲に合わせるために、自分の感情を抑えたり取り繕ったりしていることはないでしょうか。
「今、自分は何を感じているのだろう」と言葉にしてみることも、その一つです。
感情をなくすのではなく、まず自分の感情を認める。
その余白があることで、感情のままに反応するのではなく、次にどうするかを選びやすくなります。
3.創造的な休息 ― Creative Rest
ずっと目の前の課題を処理し続けていると、新しい発想が生まれる余白も少なくなっていきます。
窓の外を見る。落書きをする。目的を決めずに少し歩く。
何かを生み出そうとするのではなく、思考の合間に余白をつくる。
そんな時間が、好奇心や創造性を取り戻すきっかけになります。
4.感覚的な休息 ― Sensory Rest
画面、通知、音、光。
私たちは一日のなかで、想像以上に多くの刺激にさらされています。
スマートフォンから少し離れる、通知を切る、目を閉じる。
すべての刺激に反応し続けなくてもいい時間をつくることも、休息の一つです。
5.頭の休息 ― Mental Rest
考える、計画する、判断する、問題を解決する。
こうした活動を続けていれば、頭も疲れていきます。
ほんの少し立ち止まる。散歩する。考えをまとめようとせず、ぼんやりする時間をつくる。
考え続けることを止めたとき、かえって頭の中が整理されることがあります。
6.人間関係の休息 ― Social Rest
人と過ごすことそのものが問題なのではありません。
周囲に合わせたり、「こう振る舞わなければ」と無理をしたりすることで、エネルギーを使っている場合があります。
自然体でいられる人と過ごすこと。
あるいは、ときには一人になること。
人間関係のなかで使っているエネルギーにも、休息が必要です。
7.大切なことや、つながりに立ち返る休息 ― Spiritual Rest
忙しくなるほど、目の前のTo Doをこなすことに意識が向きます。
そんなときには、少し立ち止まって問いかけてみます。
「今、自分にとって本当に大切なことは何だろう?」
何か特別な答えを見つける必要はありません。
自分が大切にしたいことと、今の時間やエネルギーの使い方を確かめる。
それも、私たちが前に進み続けるために必要な休息の一つです。

「疲れている」は、自分を知るためのデータ

7つすべてを一度に取り入れる必要はありません。

大切なのは、「今の自分には、どんな休息が足りていないのだろう?」と考えてみることです。疲労は、ただ取り除くべき邪魔なものではありません。今の自分の状態を知らせてくれる「データ」と考えることもできます。

・身体が疲れているのか。
・考え続けて頭が疲れているのか。
・感情を抑え続けているのか。
・人との関わりのなかで無理をしているのか。

自分の状態に気づくことができれば、必要な休息も少しずつ見えてきます。
今週、7つの休息のなかから、自分に足りていないと感じるものを一つ選んでみてください。そして、その休息をとるためにできる小さなことを、一つ試してみる。 通知を切って1分間何もしない。少し外を歩く。今感じていることを言葉にしてみる。そんな短いReflectの時間でも構いません。

休息は、一日よく頑張った人だけがもらえる「ご褒美」ではありません。自分の状態に気づき、次にどう動くのかを選ぶための時間でもあります。忙しいときほど、ほんの少し立ち止まる。その小さな余白が、次のEngageとActivateを変えていくのかもしれません。
 
※本記事は、Six Seconds Globalに掲載された記事をもとに、Six Seconds JapanのEQ article向けに抄訳・編集したものです。一部構成・表現を調整しています。
原文:No Rest for the Weary: Why Cultivating Rest Is an Art and a Science

 

Six Seconds Japan シックスセカンズジャパン EQ Six Seconds

米国シックスセカンズ VP,Social Impact パティ・フリードマン
シックスセカンズの社会的インパクト部門を率いる教育者・研究者。ビジュアルコミュニケーションの専門家として、EQを通じて若者のウェルビーイングを支援する活動に取り組んでいる。UNICEFのWorld Children’s Dayと連携した「POP-UP Festival」の創設者で、世界中の約300万人の子どもと家族に活動を届けてきたほか、若者向けリーダーシッププログラム「Climate of Emotions」の共同開発、『State of the Heart』の共同執筆などにも携わる。「自分の声を使うことで、他の人も自分の声を使えるようにすること」を自身のノーブルゴールとしている。

 

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