いつも帰る場所と、感情リテラシー
by : EQチェンジエージェント|ウィルブレイン 深月敬子 |
2018年12月10日 |
みなさんは、日頃どのようにしてご自分の変化に気が付きますか?変化なんて気にも留めてなかった!という方もいらっしゃるかもしれません。
EQプラクティショナー資格認定セミナーを受講し、認定を受けて活動するEQチェンジエージェントより、EQ活動レポートの一部をご紹介します。本日は福岡に拠点を置くEQチェンジエージェントより、感情リテラシーについてお届けします。
EQレポート「いつも帰る場所と、感情リテラシー」
「日日之好日」という映画を観ました。エッセイスト・森下典子による自伝エッセイ『日日是好日-お茶が教えてくれた 15 のしあわせ-』を原作とした、2018 年 10 月公開の日本の映画作品です。
「日日是好日」は、表面上の文字通りには「毎日毎日が素晴らしい」という意味。そこから、毎日が良い日となるよう努めるべきだと述べているとする解釈や、さらに進んで、そもそも日々について良し悪しを考え一喜一憂することが誤りであり、常に今この時が大切なのだ、あるいは、あるがままを良しとして受け入れるのだ、と述べているなどとする解釈がなされている。この言葉は禅語のひとつで、唐末の禅僧雲門文偃の言葉とされ、『雲門広録』巻中を出典としている。
主役の典子は見たことも聞いたこともない「決まりごと」だらけのお茶の世界に触れ、それから20数年にわたり武田先生の下に通うこととなる。その後、就職、失恋、大切な人の死などを経験し、お茶や人生における大事なことに気がついていく。まさにそれは自分の感情に気づき、その感情を探り、解釈する過程そのものの期間であった。就職試験の不合格、婚約者との婚約破棄、父親の死、…など人生の喜怒哀楽に対し、あふれる感情に混乱して身動きできなくなる。その時、どうするか―――?私はどうすべきか、どうしたいのか・・・悶々とする中に相当の時間をかけて解決ができていく。典子は茶道に勤しむことで、混乱する感情と思考を落ち着かせることができた。
映画では、それは、どこか一定の「帰る場所」として茶室と師匠が示された。安定させ、生きる道を見出すプロセスそのものが感情リテラシーであると、映画を観ながら感じられた。単純な感情状態から複雑なものまで、正確に認識し、解釈することができるようになったのは、茶室の空間での決まった「型」を毎回行い、それが行えない時に「自分の乱れ」「感情の違和感」に気づいていけた。
感情リテラシーとは、それを言語化し同時に感情が発生した原因や結果を分析し、その情報を自分へ確認させ解釈させる能力である。日々の生活や仕事において EQ を発揮し、実践するには、まずは感情リテラシーが基本的な発揮となる。そして自分の行動や選択を決定するために、感情に気づいて、行動発揮の活用になるような、帰る場所、一定の「型」を持ち、活かすことが大事なポイントである。
株式会社ウイルブレイン
EQプラクティショナー/VSC/BPC
深月敬子