EQとマインドフルネスの融合:自己の発見と成長の旅
by : 一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート|中村 悟 |
2025年7月1日 |
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※本記事は、EQPCのアフタープログラムのレポートより転記したものです。
私がEQPCへ申し込みするきっかけは、シックスセカンズジャパン須澤知史さんの一言でした。須澤さんが認定者の継続学習支援サービスのひとつであるサーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)を受講されたあとにお話をお伺いする機会があり、このようなコメントをされていたのが印象に残ったためです。
「SIYとEQPCで扱っているベースは同じながらアプローチに違いがある、SIYとEQPCを相互に学習すると良さそうですね」
この言葉で背中を押されるように、2025年5月オンラインコースに申し込みました。業務上必要なタイミングでEQACを取得したのに対して、EQPCは純粋な興味関心とSIYとの相互学習の可能性を知りたいという想いからでした。
もう少しさかのぼると、EQとの出会いは2016年秋にSIYを受講し、2019年にUEQを受講したところから始まります。前職ヤフー社でのマインドフルネスとSEIリーダーシップレポートを活用した取り組みを通じて、EQの実践にふれる機会が増えてきました。
当時の取り組みは、『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』の記事や、『マインドフルネスが最高の人材とチームをつくる』(荻野淳也著/かんき出版)でも紹介いただくなど、私にとってEQを深めるターニングポイントになっています。
それから数年が経ち、あらためてEQに立ち返った背景には、グローバルでのEmotional Intelligenceへの注目が高まる一方、日本ではまだ社会的なムーブメントにはなっていないもどかしさや危機感がありました。
今回、EQPCで得た最も大きな気づきは、「人々のポジティブチェンジを促すには、自らのポジティブチェンジにEQを活用するしかない」という自分なりの確信です。
これまでも企業での人材育成、組織開発、企業内大学の運営に携わり、目の前の人の目つき、顔つきが変わる瞬間に携われるよう、ポジティブチェンジを促してきたつもりでした。しかし振り返れば、それは「よかれと思って介入する」アプローチだったかもしれません。
真にポジティブチェンジを促すには、内側から「想いや願いをこめた介入」が必要なのだと実感しました。自分自身の思考や感情、行動を意図的に選択していくことで、さざなみの波紋が広がるように、自ずと他者の思考や感情、行動にも影響を及ぼしてしまう。1周まわって体感することができたのは、このタイミングでEQPCでの学びがあったからこそです。
例えば、家庭での変化もそのひとつです。
以前の私は娘に対して「登校に遅れるから、早く用意して」「夜ごはん食べるから、テーブル片付けて」「もう遅い時間だから、寝るよ」と親として子どもに注意を促すような言い方でした。
いまでは「今日は早く準備できたね、いいね!」「片づけてくれてありがとう、うれしいよ」「疲れたから一緒に寝ようか」と、ひとりの人として接するような言い方に変えたことで、お互いに心地よい関係を築いて穏やかに過ごすことができていると感じています。
この変化は子どもとのやり取りに限らず、仕事での取引先や関係者とのコミュニケーションなどすべてにあてはまるものです。もはやEQ活用なくしては暮らしていけないとさえ感じています。
また、EQPCを通じて、すでにEQを実践されている方々や組織で活用されている人とのつながりも大きく広がりました。さらには、EQアセスメントの社内活用事例や、SELやSEE Learningなど教育×EQに対する好奇心など、EQ×マインドフルネスの重なる領域の輪郭が見え始めています。
これからしばらくはこの道を歩みながら、EQの実践を深めていきたいと思っています。いずれは、私自身もEQアセッサーやEQ研修やワークショップなど講師として、EQ×マインドフルネスの二刀流で貢献していきたい、日本におけるEQムーブメントの一翼を担いたい、そんな気持ちも芽生えてくる学び多きEQPCでした。
一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート
中村 悟
一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート
MiLIはリーダーの変容を通して個人の可能性を開花させ、世界と組織のより健全な変容をリードしていきます。米Google発のEQリーダーシップ向上プログラム「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」をはじめ、次世代リーダー向けにEQをベースにしたコーチングなどを展開しています。
EQを学びたい方へ
Six Secondsグループは、グローバルで、科学に基づき、実用性の高いEQを世界各国で伝えています。日本オフィスであるシックスセカンズジャパンでは、最先端のEQの情報を日本語で発信するほか、Six Seconds国際認定資格セミナーの国内開催を行い、資格を持ち日本各地で活躍するEQチェンジエージェントと共に日本全国へEQを届けております。