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EQを知る

by : シックスセカンズジャパン  | 

2016年10月22日 | 

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EQとは「成果をあげるために、感情と思考を最適な状態にブレンドする能力」のことです。

言葉を変えて言うと、あなたが何かを決定するとき、自分の決断が最善の結果に結びつくように、思考と感情を調和させる能力です。
多くの人は「仕事をするときは、感情をドアの外に置いて入って来い」と教育されてきました。しかし、シックスセカンズ社は、効果的な意思決定や動機づけに感情は欠かせないものということを理解しています。

EQを上手に活用できると、活動のためのエネルギーを高めることができます。また、他者と円滑なコミュニケーションを行うこともできます。さらに、あなたの意識を本当に重要なことにむけさせたり、あなたの持つ「創造力」や「洞察力」を活用させたりすることが可能になります。ハーバードビジネスレビュー誌が「成功への鍵」としてEQの重要性を説く理由はここにあります。

 

EQの誕生


EQとは、1990年に若き米国人心理学者ピーターサロベイ博士、(現エール大学プレジデント)と、ジョン・メイヤー博士(現ニューハンプシャー大学、当時ニューヨーク大学)の二人によって発表された理論です。

EQ研究の始まりは、1987年の夏、2人の何気ない会話からでした。ピーターとジョンが、家のペンキ塗りをしながらしていたおしゃべりの中から「EQ」の全体構想が誕生しました。2人はこの日、認知や感情に関する研究について話していました。そのうちに、政治家へと議論が及びました。当時は大統領選のキャンペーン中でした。みんなが期待を寄せた若い候補者が、女性スキャンダルで消えていきました。彼らは、「これほど賢い人がどうして、これほど愚かな行動をとれるのか?」と、不思議に思ったそうです。

そこで、不思議な事が起こりうる要因として、2人が出した最終結論は、

「賢い意思決定には従来のIQで測定した知性を超えるものが必要」
「従来と異なる知性が無ければ、現実に起こっていることの説明ができない」

ということになり、本格的な論文作成がはじまりました。

わたしたちの知能の中には感情を知的に処理する知能があり、それらは
<情動の識別>
<情動の利用>
<情動の理解>
<情動の調整>

といった能力で構成される、という理論です。(4ブランチモデル)

情動の識別とは、情動を正確に捉え、評価し、表現する能力であり、情動の利用とは思考力を高めるために情動にアクセスし利用する能力としています。また、情動の理解は感情の働きについて理解する能力であり、情動の調整は理性、感性の両面の成長を促進するために感情を調節する能力であると定義しました。

EQを高めることで、健康で楽しく人と深く結びつき、多くの人とより健全な関係を築き、豊かで充実した人生を歩むことができる能力であることがわかってきました。

 

IQ偏重の時代

1960年代後半から70年代の米国では、ジョン.F.ケネディー大統領の暗殺、ベトナム戦争の泥沼化、ドルの金本位制の崩壊、ウォーターゲート事件といった、大きな事件が起こっていました。これらの出来事の大半は、IQの高い、いわゆる賢い人達によって意思決定されたものばかりでした。

若者は現実への抵抗として、ヒッピー、薬物の乱用、フリーセックス、暴力、銃による悲劇的・刹那的な事件を起こすなどに走りました。世相に目をやると、本来、人間が求める幸せな状態からは遠ざかり、市民生活は退廃化していきました。

次世代を担うべき子供たちへの教育現場に目を向けると、IQ偏重の教育システムが強固に構築され、運用されていました。このような状況のもと、ハーバード大学教育学部のハワード.ガードナー博士は、「欲望や衝動のコントロール力の低下、倫理観の欠如」などの課題は、人間の知能のごく一部しかみていない「IQ偏重主義の教育システム」が原因ではないだろうかと考え、知能を幅広く捉えるべきという理論「多重知能理論」を提言しました。

ガードナー博士は次のように述べています。

「現在の学校教育は、すべての子供を大学教授に仕立てようとするかのような内容です。そのような狭い基準のみで、子供達を評価しています。学校はいい加減に子供をランク付けするのをやめて、子供達がそれぞれに持って生まれた才能や資質を見つけ、それを伸ばしてやることに力を注ぐべきです。成功に至る道は何百何千とあるのだし、そのために役立つ能力だって実に多種多様なのですから」

そして数ある知能を上げました。(2009年時点)
 空間的(Spatial)
 言語的(Linguistic)
 論理数学的(Logical-mathematical)
 身体運動的(Bodily-kinesthetic)
 音楽的(Musical)
 対人的(Interpersonal)
 内省的(Intrapersonal)
 博物学的(Naturalistic)

しかし多重知能理論やEQ研究に先立ち、教育現場でもすでに変化は起こし始めた人たちがいました。シックスセカンズの会長であるカレン・マッコウンは、1967年に「子供をランク付けするのを止めて、子供達がそれぞれに持って生まれた才能や資質を見つけ、それを伸ばす」ことを目標としたヌエバスクールを開校しています。このスクールは、シックスセカンズの前身であり、優秀な教育機関へ送られる「ブルーリボン賞」を2度受賞したことでも有名です。

EQの広がり

米国心理学ジャーナリスト、ダニエル・ゴールマンがその著書「EMOTIONAL INTELLIGENCE(1995)」にて新しい知能論を紹介したことが世界にEQを広めたと言われています。彼は大脳生理学の見地から、感情の発生、制御のメカニズムを説くとともに、サロベイとメイヤーの論文(1990)をベースに、感情をコントロールし、人間関係を上手に維持する知性の発揮こそがビジネスや社会生活を豊かにする鍵であると展開しました。
社会生活におけるEmotional Intelligenceの活用についてはさまざまなシーンでの具体的例を挙げながら、実践しやすいように説明をしました。

発刊後、雑誌「タイム」の特集でIQに対峙する能力として「EQ」という新語を生み出し、理解しやすく、イメージしやすい言葉ということで、世界にEQという言葉で浸透をしました。実際はEQも、同じIQの仲間であり、対峙する関係にはない、ということは付け加えさせていただきます。翌年の夏には、日本語訳「EQ-心の知能指数」(土屋京子訳、講談社)発刊時もEQという言葉を利用し、国内でもEQという名称が定着しています。

その第15章「情動教育のかたち」で紹介された情動教育を先進的に行っている学校として紹介された学校こそ、先ほども少し紹介したシックスセカンズの前身である「ヌエバスクール」です。この本のおかげで世界中から問い合わせが殺到し、長年ヌエバスクールが培ってきたEQを育むノウハウを世界中に広める団体として1997年に「シックスセカンズ」が設立されました。

 

多くの科学技術など飛躍を遂げた20世紀でしたが、ヒトの脳機能について解明が進んだのは、20世紀終わり頃からです。従来の技術水準では、ヒトの脳機能を調べるということは、人命を奪うことにつながるため、解明は進むことはありませんでした。

しかし、21世紀に入ると科学技術の進歩により、CTやfMRI、PETやNIR(近赤外線分光法)などの先端機器を使用し、脳の活動を可視化する脳機能イメージングや、脳の各部位が、どのような働きをしているか調べる脳機能マッピングにより、従来では想像できなかった脳機能での「感情と思考」が密接に関わりあっていることが解明されました。

これにタイミングを合わせるように、EI理論が発表されたことも重要なポイントと言えます。これらの科学的解明に合わせ、シックスセカンズでは、ヒトの脳機能に合わせた人選・教育・研修などを開発しています。従来の課題へ、感情を組み入れることで、目的が達成されやすくなることが証明されたため、全世界で導入が進んでいます。

EQを活用する新たな時代に本格突入し、世界中の研究者や科学者は、次々と解明される脳機能の定義を精緻化し、実践するためのモデルを開発しています。2人の論文から生まれたEQ理論は、最新脳科学の裏付けを得て、今では研究室を飛び出し世界中の教育機関、企業、スポーツチーム、国防、政府機関に積極的に活用される新時代に突入したのです。

 

なぜEQが重要なのか

脳科学の進歩により、思考力、推理力、想像力、決断力、対人関係力などが感情に大きな影響を受けている事実、さらに感情がなければ正常に働かないことが証明されてきています。結果、意図する目標や成果を得るためには、適切な感情活用がなければ、適切な思考・行動・態度をとることができません。
適切に感情を活用できていないケースが、日々の新聞からも見えてきます。予測できたが、行動しなかった結果起こった悲惨な重大事故、適切に判断すれば行われなかった不正行為、誰かが手を差し延べていれば助かった命、すべてが、人間の持つ「思考と感情の調和」を崩した結果です。

これらは、ビジネス現場、教育現場、家庭でも共通することです。問題を起こさず、着実に成果をあげるためには、感情に賢く、感情から得られる情報を汲み取り、思考と結びつけ活用していく方法以外人間の脳には選択肢が用意されていません。「知識・情報」が豊富で、「能力・技量・才能・理解力・適性」に長けており、「経験・体験」が豊富な人でも、適切な感情利用ができなければ成果は小さくなります。

感情を知的に活用できるEQレベルの高い人は、自己コントロールに長けており、対人コミュニケーションが得意です。
知識の獲得、能力開発、経験する際の物事の捉え方も、前向きで効率的です。知識不足、経験不足を桁外れの人間力でカバーしています。

ここで、音楽の能力について考えてみましょう。曲を聞いただけで、正確に歌え、楽譜へ正確に音符を記入でき、楽器を使い、演奏できる人達がいます。しかし、音楽能力の学習・開発をしていない人達では、正確に歌える、ある程度正確に歌える、まったく歌えないと、歌唱力は個人差がありバラバラです。上手に歌いたい、ピアノを弾きたい、ギターを弾きたいという人は、自分がどのくらいのレベルにあるのか調べてから、学習を開始します。
自己のレベルを知り、適切な学習を進めて行くことで、高いレベルに達し、さほど意識することなく行えるようになることは誰もが知っています。

EQ能力も同じです、発揮できる人は、深い思考・冷静な判断が行え、自己犠牲を払え、誰からも好かれる人達です。
逆に発揮ができていないと、簡単なミスを起こす、リスクの怖さからイライラしてしまう、意図しない感情的な態度を相手にとってしまう、ということになります。

EQの開発も、音楽と同様、まず自分のEQ発揮状況を正確に知ることからはじまります。自己のレベルを知り、適切な学習を進めて行くことで、高いレベルに達し、さほど意識することなく適切な感情と思考のブレンドを行えるようになり、適切な行動につながるのです。

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