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EQ×コーチング=?🌱

by : 米国シックスセカンズ CEO|Joshua Freedman  | 

2024年8月5日 | 

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EQ(エモーショナルインテリジェンス:EI)とコーチングが組み合わさることで、行動変容を更に促進させることは可能でしょうか?
「コーチングとは何か」、「なぜクライアントはコーチングを求めるのか」、そして「EQとは何か」を検証することで、私たちがより効果的に人々の行動変容を支援する方法が浮かび上がってきます。

EQ×コーチング=?🌱
ジョシュア・フリードマン著(シックスセカンズジャパン編集)

 

「EQコーチ」は何が違うのですか?


私のコーチング・キャリアはすべてEQが中心なので、どう答えたらいいのかよくわからなかったのですが、幸運にもその場に、シックスセカンズの認定EQコーチになる前に他のコーチ資格を取得したコーチがいたので、尋ねてみました。

彼女の答えは簡単なようでとても奥が深いです。

「その違いは感情です。私自身とクライアントの感情を、問題としてではなく、価値あるものとして扱うという点です。」

まず、コーチングの定義から始めましょう。

コーチング・パートナー(クライアント)と仕事を始めるとき、私は次のように伝えます
「コーチとして、私はあなたと肩を並べて、目標に向かって歩むあなたをサポートします。」

このコーチングの定義の主な考え方は以下の通りです。

・彼らがテーマを設定する – 「あなたの目標に向かって」
・彼らが主人公で、私はサポーターである – 「あなたが歩むとき」
・私たちは対等なパートナーである – 「肩を並べて」
・変化と成長のプロセスである – 「道を進む」

コーチングは、パートナー(クライアント)が目標を明確にし、内なるリソースを強化し、目的に向かって前進することをサポートする、解決に焦点を当てた探究のプロセスです。

 

人はなぜコーチングを受け、そして何がその助けとなるのでしょう?

コーチングを受けるクライアントの内側にある感情を紐解いてみましょう。
好奇心、信頼、意欲、コミットメント、希望、自信、喜び・・・

一方で、数年前、コーチングに関する調査を行った際、多くの人がコーチングを受け始めた理由を次のように挙げています。

「変化を起こしたいが、行き詰まりを感じている。」

アンケート調査の中でも、私のクライアントの多くにとっても、問題は「アイデアがない」ことではありません。実践的なアドバイスが欲しい」わけでもありません。言うなれば、「マインドセット」と「ハートセット」の融合を求めているのです。
その根底にはどのような感情があるのでしょう?
自信がない、できない、見通しが効かない、そしてどのように変化させればよいかわからない…

EQ(エモーショナル・インテリジェンス:EI)とは何でしょうか?

コーチングとは何か、そして人々がコーチングを求める主な理由を明らかにしたところで、コーチとクライアントの両方の視点からEQについて考えてみましょう。

まず、EQとは何でしょうか?

EQとは、感情を正確に認識し、感情から得られるデータを活用して効果的な解決策を生み出す能力のことです。

コーチとして、私たちはすべてのセッションで(そしてその前後で)、クライアントからもそしてコーチである自分自身からも感情的なデータを得ることができます。多くの場合、それは言葉の中にあるだけでなく、言葉の周りや背後にあります。EQとは、私たちが表情やしぐさ、言葉や言葉の奥に漂う感情的な情報を収集し、意味を理解し、活用するための能力なのです。とくに正確に感情のデータを収集することが重要です。

では、正確なデータを手に入れたら、それをどのように活用するこができるのでしょう。

クライアントのテーマに対する解決策は一つではなく、行動も一つではありません。人間の知能は、複雑な状況に対して、パズルを組み合わせてたくさんの解決策を生み出すことができる力だと捉えると、EQ(感情に関する知能)が加わることによって、感情的なデータを加えたパズルを組み合わせることで更に多くの、あるいは効果的な解決策を生み出すことができるのです。

EQとは?≫

EQは、コーチングのパートナー(クライアント)にどのように役立つのか?

変わりたいと思いながら行き詰まりを感じているとき、思考的にも感情的にも、「変わることは不可能」と思えたり感じたりすることがあります。では、このような人たちが自分の感情を理解し、それとうまく付き合うために役立つスキルは何でしょうか?それはEQに他なりません。

資格認定セミナーでは、このような質問がよく出ます。
「クライアントにEQの概念を教えなければならないのでしょうか?」

私はこう答えます。
「いいえ、多くのクライアントは、EQコーチとのコーチングセッションの中で、EQについて多くを学ぶことができます。」

EQコーチとのコーチングでは、感情的なデータを手がかりに、クライアントと共に解決への選択肢を考えます。コーチングを通じてクライアント自身が感情的なデータを収集するのが上手くなるにつれて、そしてそれらのデータを基にクライアントが自分の課題を解決していくにつれて、感情を活用するスキル(EQスキル)について、より多くのことを学んでいくことができるのです。
更にEQコーチングでは、専門的なアセスメントツールを用いることで、EQやクライアント自身に関して更なる洞察の機会を提供します。

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クライアントの感情を思い出してみて下さい。変化に行き詰まりを感じている人は、自信がない、できない、見通しが効かない、さらにそれをどう変化させたら良いかわからないといった感情が渦巻いていることを確認してきました。

これらの感情は悪い感情(あるいはネガティブな感情)ではありません。シックスセカンズでは、これらの感情も変化の貴重な一部であると考えます。変化を起こすためには、その感情を受け止め、探索し、その感情的なデータを次のステップにつなげていく必要があります。

そうすることで、先に挙げた本来クライアントが抱いている好奇心、信頼、意欲、コミットメント、希望、自信、喜び・・・といった感情のエネルギーを行動変容の後押しに活かすことができるでしょう。

すなわちEQコーチとクライアントがコーチングを通じて共にEQを実践しているとき、行動変容は促進されるのです。

自信がない、できない、見通しが効かない、さらにそれをどう変化させたら良いかわからないといった感情が私たちに届けているメッセージは何でしょうか?

「大切にしたい価値観が危ぶまれている」「準備が足りていない」「ビジョンが不明確」「前に進むために必要な仲間やリソースが見えていない」「ベネフィットとコストが整理できていない」・・・

これらは皆、感情というかたちを通じて皆さんに届けようとしているメッセージかもしれません。皆さんも感情の声に耳を傾け、そのメッセージを受け止めることができたとしたら、それをどのように活用していきますか?

EQとコーチングに関する記事≫
本アーティクルの米国本部記事≫

 

米国シックスセカンズCEO ジョシュア・フリードマン
シックスセカンズの共同設立者であり、現CEO。ICF認定「マスターコーチ」であり、著書である「At the Heart of Leadership」は世界的ベストセラーとなっている。「思いやり」と「目的意識」の交わりによって発火する炎に情熱を注ぐ。
私がEQに情熱を注ぐ理由は…人が自分の感情の重要性に気づく瞬間があり…私たちには感情、思考、行動についての選択権があることを伝えたい…そして、自由、オーセンティシティ、目的の輝きを共に喜びたいから。

 

ICF認定のプログラム

シックスセカンズはICF(国際コーチング連盟)の認定パートナーであり、シックスセカンズジャパンが開催するいくつかの資格認定コースは、ICFに認定を受けたCCE⦅継続コーチ専門教育(Continuing Coach Education)⦆およびLevel1、Level2プログラムの一部として認められています。


現在日本でも、ICF認定のLevel1、Level2プログラムのすべてを開催できるよう準備しております。

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