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教育のための、EQのヒント

by : Six Seconds本部 CEO Joshua Freedman  | 

2018年11月25日 | 

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parenting

米国本部が発表している2017年3月1日「How Do You Want Your Students to Feel? Emotional Intelligence Tip for Teaching」の日本語翻訳です。
画像をクリックすると米国本部の原文記事をお読みいただけます

モチベーションのカギ、やる気スイッチが見つかれば、学習は改善する。
教師、トレーナー、ファシリテーターとして、どうしたらそれができるでしょう。

学生時代お芝居を勉強していたことがあり、当時、「観客は役者の意図を受け取る」と聞いたことがありました。たとえ言葉がなくても、観客は意図を感じるのです。
たとえば、台本では「もうクッキーはいらないよ」というセリフだったとしても、監督の指示で「本当はすごくクッキーが欲しいという意図を込めて…!」という具合に、役者が何か別の意図を持ってお芝居をすれば、たとえそれが目に見えなくても、観客はそれを察することができるのです。

その後数年たち、教師として働くようになっても、本当にその通りだと感じました。

意図がはっきりしているときほど、生徒はすんなり理解する

感情においてはこのロジックを当てはめるとどうでしょう?教育者として私たちが自分自身に問うべきは、「私は、生徒たちにどう感じてほしいのか?」ということです。
社会神経科学(Social Neuroscience)の研究者たちは、学習を促すために感情を活用することは非常に大きな力を持っていると強調しています。ですが、学校の先生や、企業の人材育成担当、いち親としてはどうでしょう…何ができるでしょう?

Six Secondsの学習哲学において、私たちは学習を、変化のプロセスであると定義しています。そして「チェンジマップ(Change MAP)」を行動変容のプロセスのフレームワークとして用いています。

シックスセカンズ チェンジマップ Six Seconds Change MAP

どのフェーズにおいても、この赤い矢印は感情の変化を表しています。次のフェーズに進むために必要な感情エネルギーについてです。この感情面でのかかわりを無視したら、この変化プロセスが失速します。学習においても同様です。

Change MAPを活用して、やる気スイッチを押す!

ENGAGE(意欲的に参加する)フェーズでは、授業の最初に具体的な目的を共有します。学習の方向性を定め、もともと持っている知識を思い起こしやすくして、脳を起こして、脳神経が新しくつながっていく準備を始めていきます。
もちろん認識するだけでは不十分で、参加してる!と心でも感じてもらわなえなければいけません。図の中で、「フラストレーション」の所にある赤い矢印が、「Excitement; 興奮」へと向かっていますが、これがもしとても深いフラストレーションから始まるとしたら、すぐに身を乗り出して参加するとはいかないわけです。そのため、少しずつ、興奮の方へと導いていく必要があります。情熱、喜び、楽しさ、ワクワク、といった、ポジティブな感覚の方へ。
教育者としては、私たち自身の感情を意欲的に参加させていく(engageさせる)ことによって、生徒たちのそれも促していけるでしょう。このお題は面白いかな?どんなことならワクワクするかな?そして、私たちのことだけでなく、そのお題の中で、生徒たちは何にワクワクするかを、見つけなければいけません。もし見つけられなかったとすれば、彼らが意欲的に参加することはありえないのです。

学習の心髄とは: 恐れから勇気へ

ACTIVATE(活性化する)フェーズでは、学びを人生にもたらすことをゴールとします。実際のアクションにするのです。生徒たちが新しい経験をして、何かに挑戦して、繰り返しチャレンジして、気づきを得る―そんな授業です。
感情面でのゴールは、恐れから勇気を抱くこと。繰り返しになりますが、これはぽちっとボタンを押せば変わるような、たやすいものではありません。もし誰かが怖気づいていて、居心地悪くて、反抗的で、困っている様子で…という状況で、まさか未知の領域に嬉しそうに飛び込んでいくなんてことはないわけです。ですが、もし私たちが意図を忘れずに持っていれば、きっとそれに反応してくれます。恐れが悪いというわけでは決してありません。恐れという感情は、頑丈な防御です。なので、ゆっくりと変化をしていきます。
教育者としてはここでも、勇気が必要になります。深い問いを投げかけ、自分自身と生徒たちの思い込みに対して働きかける勇気です。彼らの恐れや反射的な反応に動揺させられないような、川の中の動かぬ石になるのです。勇気とは、その瞬間に起こっていることを知ることから始まります。リスクがあるとしても、チャレンジするに値するものです。
一番シンプルな方法は、心理的安全性を築くことです。安全な環境が必要なら、どんなに小さながっかりする瞬間(たとえばがんばっている人を笑いものにするような状況など)も、阻止しなければいけません。Encourage(勇気づける)とDiscourage(落胆させる)の英語の語源を考えれば一目瞭然です。感情のやる気スイッチが、学習面の力も伸ばすのです。

意味づけの瞬間:統合と振り返り

Six Secondsのメソッドは、構成主義と呼ばれる学習セオリーに基づいています。このアプローチでは、学習のゴールは、知識を得ることではなく、意味や意義を生み出すことです。
REFLECT(内省する)フェーズでこの意味づけがあります。私たちは、何を学んだのか自分自身を振り返ります。これが分析と統合です。そして、生徒たちに、そこから何が一番大切な問いとなるかを見つけてもらうのです。「ここでの学びを、どう活用していきますか?」
ここでの赤い矢印は、「Judgement; 判断」から「Curiosity; 好奇心」へと向かっています。判断することは本質的に悪いというわけではありません。私たちの脳は、「判断する」という機能を持っていて、見分けるとか、ランク付けするといったことをします。ですが、それを超えてひとたび私たちが確信を持つことができれば、もう学ぶ必要はないのです。なので、もうこれ以上知りたいことはないかな?と、積極的に、意識的に、注意を払って、改めて出来事に向き合い考えるのです。
好奇心とは、オープンであるということです。共通点を見つけたり、多面的な視点から考えたり、自分と周囲の人の声を聴いたり、その一連のプロセスを言います。このフェーズでは、教育者は私たち自身にも好奇心が必要になります。私たちがもうすでに答えを知っている質問をしようとするとき、生徒たちは試されていると感じて、オープンに答えを考えてくれるはずがないのです。こちらが本当に知りたい質問をすれば、驚くような新しい視点や、新しい発見を聞かせてくれるでしょう。

訳者:COLORES 廻田彩夏

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