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EQリーダーシップ:魅力(2) 親しみやすさ を磨く

2020年3月16日 | 

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「親近感」はまさしく感情です。
ここでもEQリーダーシップの極意「部下の心の中に前向きな感情を作るEQを活用したリーダーシップ」の発揮はかかせません。
部下との間に親近感を生むために、3つの要素が必要となります。

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EQとはEmotional Intelligence; 感情知能のこと。感情はすべての人が持つものであるため、人の営みすべてにEQというスキルは活かされます。このEQリーダーシップシリーズでは、6SJ代表田辺より前向きな感情を想起するEQを活用したリーダーシップについて、綴ってまいります。


 
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親近感、はまさしく感情

前回は「望ましさ」についてお話をさせていただきました。

部下の自分としては現在は持っていないが、いずれは持てるといいな、と感じさせるものを見せる

魅力的なリーダーはさりげなくそんなことをしています。

さて、今回は「”親しみやすさ(親近感)”を感じさせるには」について話をさせていただきます。

「親近感」はまさしく感情です。ですからここでもEQリーダーシップ「部下の心の中に前向きな感情を作るEQを活用したリーダーシップ」の発揮はかかせません。

では、いったいどのような点に気をつければ部下との間に「親近感」は生まれるのでしょうか。

 

親近感を生み出す3つの要素

親近感を感じさせるには以下の要素が必要と言われます。

[1] 単純接触効果 (mere exposure effect)
[2] 類似性
[3] 外見 (安心・安全、清潔、誠実さ)


 
[1] 単純接触効果 (mere exposure effect)
単純接触効果(たんじゅんせっしょくこうか、英: mere exposure effect)は、(閾下であっても)繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。1968年、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文 Zajonc (1968) にまとめ、知られるようになった。ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則とも呼ばれる。対人関係については熟知性の原則と呼ばれる

参考:単純接触効果

簡単に言うと、顔を合わせたり、話をしたりしているだけでも親近感がわいてくるというものです。たとえば話などをする機会はなくても、バス停や駅でいつも顔を合わせているとなんとなく親近感を覚えてしまいますね。

私は大学時代にクラスの幹事をやっていましたが、開催の時には、友人たちにこうアドバイスしていました。「とにかく相手の名前を頻繁に呼びましょう。そうすると意外と早く相手と早く打ち解けることができますよ。」と。名前を呼ぶのは心理的な接触頻度を高めるのに効果的なことがわかっていたからです。

親しみやすさを感じさせる職場のリーダーたちはこのあたりのポイントをしっかり押さえていますね。「おい」とか「君は」とか呼ばず、しっかりと名前で呼んでいるはずです。それも「~ちゃん」「~くん」ではなく「~さん」とリスペクトを添えて。

明日から意識的に職場の人たちに名前を呼ぶようにしてみてはいかがですか。


 
[2] 類似性
自分と共通点を持つ相手に親近感を覚える心理作用のことで 、「類似性の法則」と呼ばれます。この「類似性の法則」は、相手との共通点が多くなるほど強力に作用するようです。

新しく出会う場での自己紹介などは「類似性の法則」を用いる典型的な場面です。相手の説明を聞きながら、こちらとしてはなるべく自分との共通項はないかを無意識に探しているのではないでしょうか。

部下の気持ちをつかむリーダーたちはこのあたりも忘れていません。こまめに部下が現在興味を持っていること、夢中になっていること、苦労していることなど様々な情報を仕入れ、「自分もこのことには実は興味を持っているんだ。」「自分も昔はこのことに夢中になっていたな~。」「~は大変な仕事だよね。自分もだいぶ苦労したよ。でも乗り越えたときの充実感や成長感はその後の自分への自信になったな~。」などとさりげなく共通項として自分と部下の前に置き、一緒に眺めたり、話したりしながら親近感を作っているのではないでしょうか。


 
[3] 外見
親しみやすさにつながる外見は、

(1) 安心、安全である感じ (2) 清潔な感じ (3) 誠実な感じ

であるといわれます。これは自分の立ち居振る舞いを意識するだけでだいぶプロデュースできるのではないでしょうか。

 
(1) 安心、安全である感じ
これには温和、柔和な表情、穏やかな語り口、などを心がけるといいのではないかと思います。

 
(2) 清潔な感じ
これにはどうしたらよいでしょう。 不潔な感じの反対をイメージすればよいですね。髪が乱れていない、服装が乱れていない、汚れていない(シャツの襟・袖口)、靴の汚れなどを気をつければ乗り越えられそうですね。

よく企業の新人研修で次のようなことをお話をさせていただきます。「服装をただすのはマナーだから、と紋切り型に覚えようとせず、結局は相手との間に親近感を生むためにとても大事なことなのだから、みな気をつけているのですよ。」

 
(3) 誠実な感じ
さあ、では誠実さを感じさせるはどうしたらよいでしょうか。私はここが一番リーダーに求められる肝心なポイントだと思っています。

「“誠実さ”を感じさせるには、どのようなことをしますか?」

私が研修などでエグゼクティブ、管理職の皆さんにこの問いかけをすると、皆さんどんなことをすると思いますか。
大抵の人は、椅子の背もたれやひじ掛けから体を起こす、スーツの襟に手をかけてピシッとさせる、髪を撫でつけるなんてことをされています。

これからの時代の職場やチームは働き方や人材の多様性を活かし成果をあげることが求められていきます。多様性ある職場の部下に誠実な上司、リーダーだと感じてもらうには、私たちは何に気をつけたらよいでしょうか。それは、裏表のない行動、リスペクトをもった言動、そして役割遂行にあたる際のひたむきな姿勢を見せることではないでしょうか。

親しみやすさを感じさせ、誠実な人という印象を持ってもらうためには温和、柔和な表情、穏やかな語り口そして乱れていない、汚れていない身なりの総合力の発揮も求められますね。

弊社の組織風土診断(チーム・バイタル・サイン: TVS)の設問の中に「あなたの職場のリーダーは誠実ですか?」という設問があります。この設問に対する回答値が低い組織はリーダーシップが原因で組織が低迷・停滞していることが多く見受けられます。


 

感情は自然に生まれるもの

いかがでしたでしょうか。親しみやすさ(親近感)は感情です。部下に「親しみやすさを持て!」と言っても持てるものではありません。感情は生まれるのものであり、リーダーの立ち居振る舞いが部下の感情を生むのです。部下の心を動かすにはあなたのEQリーダーシップがキーとなります。

リーダーに対する前向きな感情(望ましさ+親しみやすさ)は生産性を高く維持し、生産事故を少なくし、そして離職率を低いレベルにする要素となっています。ぜひ、職場を預かるリーダーの皆さん、皆さんの持っているEQリーダーシップを存分に発揮し、職場を活性化してください。

次回は、2019年のEQ検査データから見る日本の「職場の感情」についてお話をさせていただきます。ご期待ください。

シックスセカンズジャパン株式会社
代表 田辺 康広

  


 

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