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親から子へ 人生で大切なことを教える方法

by : EQプラクティショナー EQエデュケーター2 |森川 慶  | 

2023年4月11日 | 

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※この記事は、シックスセカンズ認定資格者として活躍するパートナーの皆様による、実践事例やEQ活用のヒントを紹介する記事です。

小1の壁・家で荒れる息子

私には現在、小学1年生の息子がいますが、今年小学校に入学して「小1の壁」にぶつかっています。
その壁とは、小学校という新しい環境に子どもがうまく適応できず、登校渋りなどが見られる「子ども自身の壁」です。

子どもにとって幼稚園・保育園から小学校への変化は想像以上に大きいようです。
実際、社会でも大きな問題となっています。不登校児の数は2015年から2022年にかけて2倍に増加。2022年から2023年の1年間では特に低学年の不登校児が激増し、小学校1・2年生の不登校児は1年間で33~36%増加しました。

息子は今年に入って、家で荒れることが本当に増えました。「こんなに暴力的だったかな」と前の性格を忘れるほど、姉や親に当たる、下の子にイジワルすることが日常的になり、感情を自分でもコントロールできない姿が見られました。そんな自分に本人自身も苦しんでいました。その背景には友達との関係での悩みがありました。

ある日、息子が「学校へ行きたくない。」と言い、学校を休むことがありました。親としてはこのままズルズルと休みがちになってしまったらどうしようかと非常に不安になりました。

話を聞いてみると、ずっと楽しみにしていた遠足の日に、友達とトラブルになってしまったことが原因でした。

経緯としては、遠足先で友達がバッタをポケットに入れていたので、先生に注意してもらうよう伝えたが、それが友達に告げ口と捉われ、叩かれてしまったという内容でした。

妻に話を聞いてみると、こういった正義感から告げ口をすることが友達から嫌がられ、これまでも何度かトラブルになっていたとのことでした。息子は友達に自分の正しさを押しつける形で注意していたことが友達との関係性を悪くする原因の一つだったのです。

息子へのEQ教育

多くの人は自分の感情や思考を無意識で選び、パターンによって繰り返しています。一説では90%以上が無意識の行動とも言われています。
ポジティブな行動に変化させようとする場合、次の流れがあります。

①感情や思考を意識下に置き、気づき、「知る」必要があります。そして「知る」が出来るようになると、
②思考や行動を「選ぶ」ことができます。
③「選ぶ」時に重要な事が「人の行動を変えよう」とするのではなく、「自分の行動を変える」ということです。

そこで、親として息子に「他人はコントロールできない(変えられない)ので、自分をコントロールする(変える)」という考え方を小学生向けに分かりやすくアレンジして伝えました。
 

「何のおやつを食べるか?おやつを食べずに我慢できるか?」「父親のお酒はやめさせられるか?」といった質問に「自分の気持ちは選べる」「人の気持ちは変えられない」と順調に答える息子。思った以上によく理解していて驚きました。

しかし、最後の「怒っている友達を止めさせられるか?」という問いには「できる。」と息子。「なぜできるの?」との問いに「注意してあげるから」という答え。ここが息子の中ではいつも無意識に選んでいたパターンだったのです。このやり取りを通して本人も自分のパターンを知ったようです。最後にはもし次に同じシチュエーションだったとしたら、同じことはしないと言っていました。

その後、少しづつですが、友達との関わり方に変化が見られ、学校へ行きたくないという事も減りました。中でも印象的だったのが、上記の話をしてから1か月以上経ったある日。息子が姉との会話で、こんな話をしていました。

息子:「今日隣の子が○○君の悪口を言っていた。僕も同じ気持ちだったけど、悪口は言わなかった。だって言うか言わないかは自分でコントロールできるから!」

話をしてから1か月以上も経っていたのに、話を覚えており、自分でその考え方を実践していたことに感動しました。さらに以前の息子であれば、その悪口を言っていた子に「そんなことは言っちゃだめなんだよ」と責めていたと思いますが、それをしなかった点にも成長を感じました。相手を責めることなく、自分の感情と思考を上手にナビゲート出来ていたのです。これこそがまさにEQの発揮と言えるのではないでしょうか。

EQを学ぶことは何よりも自分自身を成長させてくれます。いかに自分がこれまで無防備で人と接していたか、いかに感情の表面的な衝動に突き動かされていたかを気づかせてくれます。そして自分が気づけるようになると、その気づきを家族や仲間など身近な大切な人に伝えることが出来ます。

是非あなたもEQを学び、身近な人を幸せにする人生を選んでみませんか?

株式会社SCOPS代表取締役
保育園SCOPS宮崎台 園長
EQプラクティショナー EQE1,EQE2
森川 慶

Six Seconds Japan シックスセカンズジャパン EQ Six Seconds

森川 慶
株式会社SCOPS|EQチェンジエージェント
これまで保育や教育の現場で子ども達に身につけてほしい力、育ってほしい姿と言われてきたこと、例えば「人に優しい子」「自信がある子」「諦めず、何事にも挑戦する子」など。こういった想いを一言で分かりやすく定義した言葉がEQ=こころの力だと考えています。そのため、職員に伝える時は、「決して真新しい概念ではなく、これまで皆が大切にしてきた事だよ。」と伝えています。
そして私自身がEQの学びによって人生が豊かに変化していく事を強く実感しています。だからこそ先生達にはEQを育む研修を年間通して実施し、先生達自身がまず幸せな人生を送ってほしい、そしてその成果を子どもと親に還元してほしいと願っています。

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Six Secondsグループは、グローバルで、科学に基づき、実用性の高いEQを世界各国で伝えています。日本オフィスであるシックスセカンズジャパンでは、最先端のEQの情報を日本語で発信するほか、Six Seconds国際認定資格セミナーの国内開催を行い、資格を持ち日本各地で活躍するEQチェンジエージェントと共に日本全国へEQを届けております。