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先行きの見えない不確実さにどう対処するか~コロナウィルス問題の渦中で実践するEQ

by : Six Seconds米国本部 Michael Miller  | 

2020年5月1日 | 

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パンデミックやそれが起因となって生じる様々なことを
コントロールすることはできませんが
パンデミックのさなかにおいて
私たちがどのようにあり、どのように振る舞うかは
コントロールすることができるのです

 


 

米国本部が2020年3月31日に発表した記事「How to Cope with Uncertainty: Practicing Emotional Intelligence During Coronavirus」の日本語翻訳です。画像をクリックすると米国本部の原文記事をお読みいただけます。

EQ 感情的知性 感性的知性 感情知能 感情的知能 感情思考行動 リテラシー 感情リテラシー 心を育む リーダー コーチング

翻訳:EQチェンジエージェント|株式会社コンビンスアイ 森川智子

 

コロナウィルスのためにこれまでの普通の生活は突然の停止を強いられ、代わりに多くの問いが生じました。

数えきれないほどの問い。そのほとんどは、私たちには十分なデータがなく答えようがないものです。私たちに残されたものは、ただただ広がる不確実さです。そしてこの不確実さとは、おそらく多くの人が感じているように、感情の中でも特に難しい感情です。私たちの脳は不確実さを嫌うようにできていて、不確実なものを危険とみなすようになっています。脳に関する意外な事実があります。それは、私たちは先のことが不確かな状態にただいるよりも、この先何か悪いことが起こる、とわかっている方がまだましだと感じるようになっているのです。

するとどうなるのか。次々目の前に現れた事態に反応をする、というスパイラルに陥ります。

普段なら変化にもうまく対応する人でも、こういったほとんど先の見えない状況においてはいつもと異なる反応をしてしまっているかもしれません。途方にくれてしまったり、絶望的になったり、不安になったりし始めているかもしれません。不安定な状況や恐怖に取り囲まれると、人は落ち着きを失ってしまうのです。でもだからこそ、このような時にEQを実践するのがかつてなく重要なのです。

未知の状況で、いかに冷静さを取り戻すか

パンデミックやそこから生じる様々な出来事をコントロールすることはできませんが、コントロールできる領域も実は非常に多くあります。特に、このような状況で、自分自身がどのようにあるのか、どのように振る舞うのかはコントロールすることができるのです。何を読み、何をシェアするのかはコントロールすることができます。身近にいる人たちの話をどのように聴き、どのようにその人たちをサポートするのかはコントロールすることができます。

自分たちが物事をコントロールできると感じるためには、自分自身が車の運転席に座って、ハンドルを握っていると考えてみましょう。例えば、私たちは自分が何を考え、感じ、行動するか、選ぶことができます。私たちはすべてをコントロールすることはできないかもしれませんが、選択肢はあるのです。

私たちはまた、どの感情に注意を向けるかも選ぶことができます。不確実な状況は私たちを落ち込ませ、麻痺させて何もできなくさせてしまいますが、同時に学びや成長への意欲、そして好奇心に火をつけます。変化を余儀なくされたとき、私たちは抵抗することもできますが、同時に古いしきたりから脱して新しい方法を身につけ、本当に重要なものが見えるようになるかもしれません。現在のような困難な時において、私たちは目的を持って一歩を踏み出し、自分自身や周囲の人の心の健康に意識を向け、整えるができるのです。

EQを使って、不確実さを深く見つめよう

世界25か国に拠点を持つ感情知能EQのグローバルネットワークであるSix Secondsは、4半期ごとに世界各地で行う調査やイベントのテーマをピックアップしています。コロナウィルスの危機に瀕した世界の現状を考え、この4~6月は、難しく、複雑で重要な感情「不確実さ(Uncertainty)」に焦点を当てていくことにしました。
多くの感情と同様、不確実さの意味を理解することは、この感情と向き合うのに役立ちます。そのため、今期はより一層未知の脳科学や心理学に足を踏み入れていきます。EQを使って不確実さと付き合っていくためのヒントや方法をご紹介*しています。
*日本語でも順次公開予定。順次日本語字幕を設置しております、Six Seconds本部のYouTubeチャンネルをご覧ください。

感情を把握することの力

不安に関する研究結果は、不確実さについても非常に重要な示唆を与えてくれます。

Name it to tame it. (名づけて、手懐ける)

何十年にも渡る研究結果は一貫しています。感情を抑圧したり、ないものとしたりしようとすれば、問題は解決できないのです。感情知能EQを活用する最初のステップは、自分自身や周囲の人の感情に向き合い、認識することです。判断(ジャッジメント)も行動も、必要ありません。ただ気づくだけで良いのです。世界最大ともいえる現在の困難に直面して、何か強い感情を感じているのであれば、それを認識してください。その感情は、あなた自身からあなたに向けたメッセージであり、あなたが対処するのにヒントを与えサポートしようとしているのです。それができたら、よく考えてみてください。

「他に今、どんな感情を抱えてる?」

本動画は日本語字幕付きでご覧いただけます。
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感情をより正確に把握するにはどうすれば良いのでしょう?

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Six Seconds Japan シックスセカンズジャパン EQ Six Seconds

Michael Miller
Senior Content CuratorSix Seconds米国本部のライター。ノーブルゴールは、命の奇跡への感謝を共有していくこと。より健康的でバランスの取れた達成感のある人生を生きるための、最新の脳科学に基づいた実践可能で適応可能なヒントを中心に記事にまとめています。

訳者コメント|

世界中に蔓延するコロナウィルス。未曽有の事態に、わからないことだらけで
不安を抱える人も多いのではないでしょうか。このようなときこそEQが
その真価を発揮するときだと感じ、翻訳してより多くの方にお伝えしたいと思いました。
EQチェンジエージェント|株式会社コンビンスアイ 森川智子

 

Six Seconds Japan EQチェンジエージェント

 

EQを知る、EQを実践する

Six Secondsグループは、グローバルで、科学に基づき、実用性の高いEQを世界各国で伝えています。日本オフィスであるシックスセカンズジャパンでは、最先端のEQの情報を日本語で発信するほか、Six Seconds国際認定資格セミナーの国内開催を行い、資格を持ち日本各地で活躍するEQチェンジエージェントと共に日本全国へEQを届けております。

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