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感情リテラシーを鍛える「感情日記」6つのステップ

by : EQプラクティショナー|牛込紘太  | 

2022年1月18日 | 

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一時的に捉えた感情が必ずしも自分の感情の本質ではないこともあるということである。突発的に湧き起こる感情もあれば、積み重なって他から湧き出てきた感情もある。だからこそ、感情を整理して奥深くに潜む感情に気づいて整理することが表面的ではなく、根本的な解決策を見出してくれる

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Six Seconds国際認定資格を取得し、EQプラクティショナーとして活躍されている 追手門学院中・高等学校 牛込紘太様より、EQコラムをお届けいたします。

 

EQ実践の始まり

学校教育において、今後EQを活用することが大切にされる日が近いと感じてEQプラクティショナー資格認定セミナーへ参加を決意した。なぜ、EQが必要とされる日が来ると感じたかというと、時代とともにIQのような知識を蓄える教育だけではなく、課題解決型学習のように当事者として課題と向き合う機会が増えてきたことにある。課題を設定して解決に向けた考えを巡らせるのに中々考えが深まらない場面に遭遇した。この時に感じた疑問が「自分(あるいは意見)を正直に語ることができていないのではないか?」というものであった。

課題解決に向けて、向き合う際に「なぜ、この課題に取り組むのか?」や「なぜ、課題だと感じるのか?」のように自分を当事者として向き合うことが必要となる。加えて、解決へ向かう際に仲間が何を感じているのかを慮るタイミングが来る。その際にEQのような自己あるいは他者の感情に気づくことを無視してしまうと考えを深めていくことは困難であると感じたためである。そこで、いくら口で「自己理解が大切」や「他者理解が必要」という言葉を並べても体験や気づきを提供できなければ、生徒には響かない。ということで、「口だけではなく、まずは自分から実践をする」こととした。

EQの最初の扉「感情リテラシー」

EQという言葉をすでに耳にしており、知っているつもりになっていた。しかし、「自分の感情にすらきちんと向き合えていない状況にある」ことに研修で気づかされ、実践する機会を得られたことに感謝している。ここでは「感情リテラシー」について、私の実践を記録する。

感情リテラシーとは、「単純な感情状態から複雑なものまで正確に認識し、解釈すること」とある。そして、講座ではこのような問いかけから始まった。

「みなさん、チェスはできますか?」「チェスをいきなりできるわけではなく、“意図的に駒を動かすには”ルールを理解することが必要ですよね。」「EQにおいても感情のルールを捉える、理解することが必要となります。」

自分自身の感情の状態を理解することはあっても、その感情が湧き起こる背景に焦点を当てたことはなかった。この湧き起こる背景が見えないため、幾度となく同じ感情に振り回されるものの解決策を見出せずにいた。あるいは、気づいていながらも感情を取り繕うような行動を取っていたように今は気づける。こんな言葉も頂いた。

「感情は常に流れており、止めることはできない。無理に止めると他からあふれ出てくる。まずは自分の感情をキャッチすることが大切」

この言葉から、感情に振り回されるのではなく、自分の感情に向き合いコントロールできる(付き合っていける)ようになろうと実践を行った。

感情リテラシーを鍛える「感情日記」6つのステップ

実践したみたことは「自己の湧き起こった感情を記録する」ことである。行った手順は下記である。

①起こった状況や感じていることを記録する。(できる限り前後を踏まえて)
プルチックモデル(感情の立体図)を用いてどの感情が湧き起こっているのか特定をする。
③その感情が沸き起こった背景を「感情が伝えるメッセージ」を用いて自分の感情と向き合う。
④感情は混ざり合うもののため、プルチックの近接する感情にも目を向けてみる。
⑤同様に「感情が伝えるメッセージ」を用いて、感情の本質を深く探る。
⑥同じ感情が湧き起こったときに、「どうする?」を書き留める。

これを繰り返すことで分かったことは、一時的に捉えた感情が必ずしも自分の感情の本質ではないこともあるということである。突発的に沸き起こる感情もあれば、積み重なって他から湧き出てきた感情もある。だからこそ、感情を整理して奥深くに潜む感情に気づいて整理することが表面的ではなく、根本的な解決策を見出してくれると感じた。

これを踏まえて思い出す場面。とある学校現場に目を向けてみる、ある2人の生徒がけんかをしており仲裁に入る。その際に、状況説明を受けて、どちらが悪いのか、あるいは突発的な行動を起こしたのがどちらか教師がジャッジをする。「先にきっかけを作ったのだから…」や「あなたが悪い」など、生徒の感情に向き合うことなく教師がジャッジをする場面は幾度となく存在しているのではないだろうか。これにより表面的な解決はできたのかもしれないが、根本的な解決には至らず同じことが繰り返される場面も容易に想像がつく。ここで、もし仲介する教師が両者の感情に向き合うことができ、感情の言語化を教師が指し示すことができたら、あるいは生徒のEQを育み、生徒自身が言語化することができたらと思うだけでEQの価値を感じることができる。

感情を理解することは、自分にとっても他者にとっても重要な情報であり、より良い意思決定や効果的な解決に役立つ。だからこそ、まずは自分の感情に向き合うことを習慣化していこうと思う。

 

追手門学院中・高等学校 探究科 Curator
創造コース 企画室 室長
EQプラクティショナー
牛込 紘太

 

 

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