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感情を評価する

by : EQプラクティショナー|濱野 洋  | 

2019年7月24日 | 

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感情のナビゲート―――

定義を確認すると、感情を戦力的なリソースとして捉え、その感情を評価し、活かしたり、変化させたりすること。とある。
気になるフレーズは、戦略的にという言葉と評価という言葉であった。


EQプラクティショナー資格認定セミナーを受講し、認定を受けたEQプラクティショナーの活動レポートより、一部をご紹介します。


感情を評価する、感情の振り返りを問いかける

「感情を戦力的なリソースとして捉え、その感情を評価し、活かしたり、変化させたりすること」

戦略的に感情を変化させ人と関わる事は日々行なっている事だと感じた。しかしそれに対して、評価という部分に関しては、無意識だったと思う。そもそも評価という発想が自分の事にしても、周りに対してもなかった気がする。

評価に関しては、他者を評価する場面がたくさんあり、そもそも評価をしていなかった自分に他者の評価など行う権利はないと感じた。野球の指導で言うならば、「どんな感情でプレーを行なったか?」など感情の振り返りを問いかけるように、今後生かしていかなければならない。

今までは結果が評価になるという安易な考えがあり、結果が駄目ならば、評価は駄目という考えだった。他のコンピテンシー、「結果を見据えた思考」も未開発なだけに、余計その様な評価に関しても考えになると感じた。認定資格コースの中では、感情を変えるための問いかけを学習し、感情をどんどん掘り下げていく様なアプローチの必要性を感じた。

 

6S EQのチェンジマップは、アクティブラーニングそのもの

また、Change Mapに基づいてのアプローチも、非常に頭がすっきりした一つである。目的は、自己や他者の望む行動へとエネルギーになる感情にナビゲートし、行動変容を目指す事である。このためにも、Change MapのEngage、Activate、Reflectのサイクルを守り、ナビゲートする必要がある。普段教師として授業を行っている。休み明けの1時間目は悲惨なものだ。そこで、このチェンジマップを試してみた。

つかみの要素として、簡単なゲームを行なってみた。(Engage)
その後、授業の本題に入り(Activate)、最後に印象に残った事柄を黒板に描いてもらいみんなでシェアした(Reflect)。

非常に充実した授業になった。現在教育界では、アクティブラーニングが常に注目されている。体験型の授業はやはり楽しさもあり、学習したことをイメージしやすく非常に注目されている学習方法だが、まさにSix SecondsのChange Mapはそれを実践していると思う。感情のナビゲートには欠かせないアプローチだ。

 

感情が表に出ない子ども達が増えているからこそ

最近の子供たちをみていると感情が表に出てこない子供が増えていると感じる。その背景には、親や関わっている大人が子どもが立ち向かおうとする様々なチャレンジに、無理だ!無理だ!を囁いているのではないかと思う。そんな状況の中で、子ども達は「ならば伝えても無駄だ」という思考に陥り、諦めの感情が出てきていると考えられる。子供の可能性を殺しているのは大人かもしれない。

高校生と接しているが、悔しい感情や嬉しい感情を表に出さない。出せないのかもしれない。私の尊敬する指導者の方は、邪道ではあるかもしれないが、三振して悔しいならば、バットを叩きつけろ!と言った。

それだけ実際に自分自身が感じている感情を、見つめナビゲートする必要がある時代かもしれない。

EQプラクティショナー
濱野 洋