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【開催報告1】EQカンファレンスジャパン2021「過去5年のデータから見えた日本人のEQ」

by : 6SJ  | 

2021年3月21日 | 

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2021年2月23日、オンラインによる一般公開型イベント「EQカンファレンスジャパン2021~Change~」は満員御礼の中開催し、大盛況にて閉会いたしました。

今回のEQカンファレンスは、弊社創立10周年企画であり、「『不透明な時代』に人と組織が更に自身への洞察を深め、展望を見出し、前向きな変化を生み出していくためのEQ活用のヒントを参加者の皆さんと共に探求したい」という想いを込めてテーマを“Change”と掲げました。大変嬉しいことに、200名に及ぶ皆様にご参加をいただき、日本におけるEQ活用の期待を大いに感じた次第です。

当日は、弊社代表田辺康広による基調講演「過去5年のデータから見えた日本人のEQ~EQとサクセスファクターが連動し始めた」に加え、シックスセカンズジャパンEQチェンジエージェント6社の「専門領域×EQ」の切り口でご登壇をいただきいただきました。取り組み内容、プログラム、シックスセカンズ社のEQ検査結果のビフォーアフターから見えてきたことなどに加え、プログラム体験者自身に登壇いただく発表もあり「EQの必要性、重要性をリアルに実感した」という声が多く寄せられました。

「過去5年のデータから見えた日本人のEQ~EQとサクセスファクターが連動し始めた~」
シックスセカンズジャパン株式会社 代表取締役 田辺康広

最初の基調講演では、弊社代表田辺より、2016年~2020年(5年間)に測定した日本人のEQデータから見えてきたことをお伝えしました。データはシックスセカンズジャパン社とビジネスパートナーの皆様が検査を実施した方すべてを対象に分析しています。年齢は18歳以上から80歳代までの方が受検しています。また、受検者には学生、ビジネス、リタイアとすべてを含んでいますがビジネスフィールドでの受検者の割合が高いです。

2016年の日本人EQ総合値は85.5(開発過程レベル)でしたが、2020年では93.6(機能レベル)と8.1ポイント上昇しました。

※シックスセカンズではEQスコアを5段階のレベルでパフォーマンスゾーンを区分しています。
(5段階のレベル:未開発レベル/開発過程レベル/機能レベル/熟練レベル/エキスパートレベル)


EQコンピテンシーの5年間の遷移では、「内発的なモチベーション」「楽観性の発揮」「ノーブルゴールの追求」の上昇に注目しました。5年前よりも、「自分の価値観に根ざした目的意識を醸成していく」「ものごとの可能性や希望的側面について思考する」「自己の選択を、大きな目的に沿わせていく」といった変化が垣間見えてきます。

※シックスセカンズEQモデル、EQコンピテンシー詳細≫

そして、今回の報告では「EQ総合値とサクセスファクターの総合値」がこの5年間のデータから「連動してきた」ということをお伝えしました。サクセスファクターとは、シックスセカンズ社が「豊かな人生をおくる上で欠かせない要因」として4つ(達成意欲、対人関係への意識、ウェルビーイング、クオリティ・オブ・ライフ)定義し測定しているものです。

※サクセスファクター詳細≫

なかでもよりEQと連動しはじめたサクセスファクターは「達成意欲(結果を出すために物事をやり遂げようとする能⼒)」と「クオリティ・オブ・ライフ(よりよく⽣きることで真の幸福を創造する能⼒)」です。5年前と比べて「結果を出すための意欲作り」「自分らしい人生とするための努力」をしていることがEQデータからも見えてきました。

みなさんはこれらのデータ推移から、どのようなことを考察しますか?
皆さんからお寄せいただいたご質問や意見を見ながら一緒に考察を深めていきましょう。

EQのコンピテンシーと、サクセスファクターの関係性が今一つ理解できません。サクセスファクターとは、コンピテンシーの上位概念なのでしょうか?

EQ理論を普及させたダニエル・ゴールマンはその著書「EQ-こころの知能指数」の中で“人生の成功を予測するのはもはやIQではなく、EQである。そしてその予測率は約8割である”と述べました。

一方、シックスセカンズは人生の成功を予測させるファクターを直接EQには求めず、「サクセスファクター」と名付けた別の要素にあると仮説を立てました。そしてEQとサクセスファクターの関連を調べたら密接な関係にあることがわかってきました。つまりサクセスファクターを高めるためにはEQコンピテンシーを日常活用できるようになればいいということが分かったのです。

上位概念かという質問には対しては「上位概念ではなく、別の概念である」といいうことになります。

※サクセスファクター詳細≫

数年前の日本のデータでは、サクセスファクターがEQと連動していなかったとのお話でしたが、それはどのような状況を反映したものなのでしょうか?

2011年からシックスセカンズジャパン社としてEQの普及活動を始めましたが、2016年当時でも、「EQという言葉を聞いたことがない」「EQという言葉を聞いたことはあるが、その内容は知らない」という声が半数以上でした。

このことはEQの活用が幸福感や充足感を醸成する、停滞感を打破して活力ある日常を作るという“感情の有用性”の理解が浸透しきれてなかったのではないかと考えています。
そして、EQ活用を啓もうする志を持つ認定資格者とともに10年間活動したことで、より意識的にEQを活用される方が増え、結果サクセスファクターもEQと連動し高まり始めたと考えております。

サクセスファクターにおいて「達成意欲」「対人関係への意識」という要素がございましたが、”高めるために”必要なポイントはございますか?

「達成意欲」を特に支えているEQコンピテンシーは上から順に「楽観性の発揮」「ノーブルゴールの追求」「結果を見すえた思考」「内発的なモチベーション」「感情リテラシー」の5つのEQコンピテンシーです。

一方「対人関係への意識」は「共感力の活用」「内発的なモチベーション」「楽観性の発揮」「感情のナビゲート」の4つのEQコンピテンシーです。
それぞれのEQコンピテンシーを向上させるポイントはここでは載せきれませんが、共通する「楽観性の発揮」についてワンポイントを述べさせていただきます。

まず“楽観”は思考スタイルと考えてください。長い時間かけて作り上げたスタイルですが、変えることは可能です。悲観的な思考スタイルは“すべてがダメ”“ずーっとダメ”“自分なんかは無力で何も変えられない”と考えてしまう思考スタイルです。

一方、楽観的な思考スタイルは“たまたま今回がダメだった”“このことだけがダメでほかのことがダメなわけではない”“努力すれば次はうまくいく”と発想する思考スタイルです。私は日常“無理かな”と思ったら“今の自分では無理かな”“でも工夫すれば何とかなるかな”と心の中で言い直すようにしています。参考図書として「オプティミストはなぜ成功するか」(マーティン・セリグマン)をお勧めします。

2021年(今年)から、さらに産業、市場、人材要件、働き方が大きく変化して来ると(すでに始まっている)思いますが、その中で、EQコンピテンシーの「内発的なモチベーション」、「楽観性の発揮」、「ノーブルゴールの追求」が益々重要になってくると思いますがいかがでしょう?

おっしゃる通りです。サクセスファクターを支えているEQコンピテンシーは、インターナショナルの母集団でも、日本語受検のデータでも「内発的なモチベーション」「楽観性の発揮」「ノーブルゴールの追求」の3つが主に支えています。

今後私たちは、自分のキャリアの積み方、作り方について自分自身が主体的に取り組む必要性があるます。(働き方改革という行政の指針にコロナ禍が加わり拍車をかけた感じがしています。)

自分らしく生きるとはどういうことなのか、自分は何をしていると自分らしいと感ずるのか、自分は何をするのが好きなのか、今の自分ができることは何なのか、自己理解を深めていく指標として、また心豊かの人生を送るために欠かせない要素として、上記の3つのEQコンピテンシーをチェックすることは意味を持つのではないかと思っております。

※シックスセカンズEQモデル、EQコンピテンシー詳細≫

サクセスファクターや自己会話を日常でより意識していくにはどうしたら良いでしょう?

EQの3つの領域をバランスよく活用するための3つの自己会話を習慣づけること、をお勧めします。
「今自分はどのような気持ちなのか、なぜそのような気持ちが生まれているのか」(知る:Know Yourself)
「今自分にはどんな判断や行動の選択肢があるのか、他にはないだろうか」(選ぶ:Choose Yourself)
「結局自分はどのような状況を望んでいるのか、どうありたいのか」(活かす:Give Yourself)
これらの自己会話を意識するだけでも、EQの各領域がより意識的に働き、サクセスファクターを高めることへとつながっていきます。

3つの自己会話に加えて、家族との対話で気をつけることはありますか?

現在は妻との二人暮らしですが、私が二人の子供を含めた家族との会話で気を付けていたことは、なるべく多彩な感情語を使うように心がけり、就寝前の本読みでは感情語に注意を払って読み聞かせたことです。英語圏で子供を育てましたので特に日本語の感情用語や表現に気を留めました。逆に子供たちに「驚く」を英語というとどのような単語があるか、「エキサイト」はどんな時に使うか、などを意図的に訊くようにしました。

また、感情体験も意図的に作るようにしました。美術館や博物館に出かけた時に、展示品を持てどのような感情が湧いたのか、また旅先の夕日を見た時にどのような気持ちが湧いてきたのか、などどのような感情が想起されたのか積極的に話しかけました。子供たちは感情と思考の両面にフォーカスする姿勢が取れるようになったと思います。


今回のデータや質疑応答から、皆様はどんなことを感じ、考えましたか?

シックスセカンズグローバルネットワークでは、引き続きEQ活用の支援を通じて、皆様のサクセスファクターをより豊かにし、自分らしい人生の創造をサポートしてまいります。

※EQとサクセスファクターについて更に考察を深める≫

【開催報告2】では、日本で活躍するEQチェンジエージェントたちの、人と組織の前向きな「Change」の事例です。

開催報告2へ続く(近日公開)≫

シックスセカンズジャパン株式会社